目次
お任せください。創ること全て。茨城県水戸市にある、みちのりの布施ゆきのりです。
今回は経営者や社内の広告担当者が避けては通れないチラシ作りについて、私の経験がベースになりますので偏るかもしれませんが…。基本的な考え方を紹介します。
|ターゲット・目的・行動を明確にせよ

チラシの内容を考えるのに、まず初めに
①誰に(ターゲット)
②何を伝えて(チラシの目的)
③どう行動してほしいのか(行動)
この3つを明確にする必要があります。
最低限これが明確になればチラシに掲載する情報やその優先順位、デザインの方向性等で迷うことが少なくなります。
|特徴の宣伝は無意味。受け手が得られるメリットを売れ

商品を売りたければ、商品の特徴よりも「受け手が得られるメリット」を伝えたほうが効果的です。
「誰に」「何を伝えて」「どう行動してほしいのか」に従ってメリットを整理しましょう。
美容室を例に挙げます。
美容室ではカットやパーマ、ヘアカラーなど様々なサービスが可能であるため、
ターゲットを絞らない限り集客がぼやけます。
仮に年配者をターゲット設定してみましょう。
誰に:白髪が気になる年配者
何を:長持ちし、髪を傷めない白髪染め
行動:60歳以上の方は来店で白髪染め3割引
行動を起こさせる為の割引や限定キャンペーン等を併用し、競合店との差別化を図っていくことになります。
具体的に「特徴」と「メリット」の違いを説明します。学習塾チラシを例に挙げてみます。
例①:「日本○○○会の教育メソッド資格保持者がお子様を指導します」
例②:「お子様に眠っている底力を引きだす指導法があります!」
例①では学習塾の「特徴」をうたっていますね。
このコピーの場合、受け手側は「資格保持者が教える学習塾」が
「なぜ子どもにとっていいのか」というメリットを考えないといけない=めんどくさい。
ターゲットにメリットが伝わりにくいコピーなんですね。
一方で例②は「お子様に眠っている底力を引きだす指導法があります!」
という得られる結果をダイレクトに伝えています。
メリットを伝えるためには受け手の立場になって深く考えることが、ものすごく大切です。
【特徴」と「メリット」の違いまとめ】
特徴=読み手に対する利益が整理されていない不親切な情報
メリット=読み手に対する利益が整理されている情報
上記を踏まえたうえで、チラシ制作を進めましょう。
|共感が無いチラシならば、やらない方がマシ

ターゲットに「行動」を起こさせるためには「共感」を得ることが重要です。
ターゲットの立場になって「共感」を得るような内容を盛り込むことで、親近感や興味を持ってもらえる内容のチラシにしましょう。
ここでは共感を得るための効果的な手法を二つ紹介します。
住宅会社チラシの例①
日常によくあるシーンを想像させ、共感を得るパターン。
「冬のお風呂は寒くて入りたくない…あったかお風呂リフォームがたった2日で!」
日常によくあるシーンを想像させるような事柄と、
得られるメリットを掛け合わせてキャッチコピーにすることにより、
読み手に「共感」してもらうと同時に「解決策」というメリットの部分を打ち出しています。
住宅会社チラシの例②
お客様の声をキャッチコピーにしたパターン。
「家賃並みの支払いでマイホームを購入できました!嫁さんが毎日笑顔です!」
お客様の声は第三者の意見として共感を得やすいです。
その結果、商品やサービスの価値を伝えやすくします。
文章で共感を持たせることも大切ですが、写真やイラストも効果的。
写真には多くの情報を一瞬で伝えられる力があります。
また写真でも特に人や子ども、動物の写真などは目を引きやすいと言われています。
使い古されてはいますが3Bの法則※が有効です。
共感を得るという点では、家族での来店を促したいチラシには家族写真を使用したり、
子どもがいる女性をターゲットにしたチラシには、
子どもが喜んだ姿の写真を使用したりするという手法が有効です。
※3Bの法則・・・効果的な広告表現をつくり出すといわれる経験的法則で、
美人(Beauty)、赤ちゃん(Baby)、動物(Beast)を使うといいというもの。
|数字が持つ圧倒的な説得力を利用する

プロならではの実績を数字で表現するというのも説得力があり、非常に効果が高い手法です。
サービスや商品の実績を数字で表現することで、安心感や信頼感が高まります。
また数字には「目に留まりやすい」というメリットもあります。
パターン①
A 当社自慢のスタッフがアドバイス!
B 国家資格1級を取得したスタッフがアドバイス!
パターン②
A 実績が多数あります!
B 実績が1,000件あります!
パターン③
A 当店の顧客は、ほとんどが紹介客です!
B 当店の顧客は、92%が紹介客です!
Aでは数字を使わず、Bが数字を使って表現したパターン。
Bの方が内容に説得力が出ているのは明らかです。
商品やサービスの実績や事実は、できるだけ数字で表現しましょう。
|輝かしい未来を想像させよ

チラシの読み手に将来を想像させましょう。
「悩みに対する解決策」「商品から得られるメリット」によって得られる輝かしい未来を読み手に想像させ、それが本人の理想と重なれば購買意欲がグッと高まります。
チラシ制作に限らず、様々な手段で未来像を想像させることがマーケティングでは重要です。
代表的な手法を紹介します。
ビフォーアフターは、商品やサービスを受けたことによって
「悪い状態」→「いい状態」へ変化したことを明らかにする広告手法のひとつ。
ビフォーアフターを掲載することで、ターゲットは「悪い状態」を現状の自分と重ね、
サービスを受けることで「いい状態」になる自分を想像しやすくなります。
やりすぎなければ一番わかりやすく、説得力がある手法です。
言わずと知れた「お客様の声」。
悩みが解決された結果や、利用した満足感を商品やサービスを受けた第三者の客観的な意見として好意的に捉えてもらいやすくなります。
同じ悩みを持つ第三者の意見を客観的な視点から見たり聞いたりすることで、共感や親近感を得て自分に重ねて想像すしやすくなります。
とはいえ生活者も無知ではありません。
お客様の声とはいえ、チラシを作っているのは発信者であることは明らかなので、慎重に取り入れないと逆効果になる場合もあります。
過去の実績などを掲載することで、実績数から得られる安心感や豊富な実績を見ることができ、サービスを受けた際の想像などがしやすくなります。
お客様が一番気にするのは実績なので、充実させておきたいところです。
初めて問合せをする前やサービスを受ける前など、受け手は様々な不安を抱えています。
サービス提供者は事前にその不安を解消しておく必要がありますよね。
業種やサービスによって違いはあるが事前にお客様がサービスの流れを知っていると、
問合せがあった際の対応もスムーズです。
専門的な業種については、読み手側に専門知識がないため掲載するだけでも不安の解消につながります。
読み手に対し不明確な点が不安要素にならないように、できるだけ詳しく掲載することをおすすめします。